こんにちは
いよいよ全日本インカレが今週と迫ってまいりました
今年は地方開催ということで、いつもの関東から場所を移し、北陸、福井県にて行われます。
東京から3時間
福井駅下車、駅から5キロほどで競技場につきます
さて、今年の全日本インカレの混成競技ですが
かつてないほどの混戦が予測されます
十種競技戦国時代
全国の大学ナンバーワンを決めるまさに天下分け目の戦い全日本インカレ
毎年激戦の上、各種目でポイントをかさね、総合優勝を目指して各校1年間しのぎを削りあいます
その中でも日本インカレに関して言えば混成優勝というものも存在します
各大学が混成大国であることを誇示できるか注目の一戦です
(昨年は順天堂大学が混成優勝)
十種競技は毎年ドラマがある
毎年激戦が繰り広げられる2日間は壮絶なドラマです
試合前と最中のケガ、得意種目の失敗、おもわぬ大ベスト、最後の1500mは2日間共にしてきた仲間と観客でなくとも感動することができる種目であると思います
ライバルの存在や、天候、応援やスタンドのボルテージ様々なものも戦いに影響してきます
今年の特徴
今年に関して言えば、とにかくレベルが高い
ランキングリストをご覧になればお分かりいただけるよう
7000点オーバーが17人
ランキング8位の記録が7118点
であることからレベルの高さはすでにうかがえます
しかし見た目のランキングだけで判断はできません
8位にランクインしていないところに6月に驚異的なジュニア日本新記録を出した
日本大学 丸山優真
関東インカレで1500mで失速した時がベストの
東海大学 奥田啓祐
この二人の力は優勝を狙えるレベルだとしてみると
7400点近くが入賞ラインになる可能性も考えられます。
優勝候補筆頭は最上級生
大阪教育大学大学院2年の森本公人
高校時代はハンドボールを行っていた選手
大学院に進んで6年目になった陸上競技で集大成を見せられるか、オールラウンダーにこなす選手です
中京大4年生の片山和也
高校時代より投てき種目でも活躍してきて、投てき種目を得意とする選手です。走る種目で得点を重ねられるとより勝利に近づくか
元高校記録保持者、日本大学3年 潮崎傑
日本人初の八種競技6000点オーバーした選手。長身を生かしてオールラウンドにこなす選手、得意な跳躍がカギになるか
元高校記録保持者、順天堂大学2年 田上駿
前高校記録保持者、走幅跳と110mHで日本最高記録を更新できる選手
関東インカレは1500mで200点差をひっくり返しての優勝。勝負強さが発揮できるか
ここに先ほど名前を挙げた高校記録保持者日本大学1年 丸山優真
東海大学3年 奥田啓祐
そして日本記録保持者右代選手の弟、国士舘大学大学院1年 右代啓欣
この7人が主になるのではないかと思います
丸山、奥田、ともに資格記録の関東インカレでは力を出し切れていない
丸山はその後日本ジュニアで各種目大きくベストを更新、始めたての棒高跳の仕上がり次第でどこまでいけるか
奥田は1500mで200点以上伸びしろを残しているだけでなく、得意のやり投、走幅跳、スプリントで伸びてくるかといったところ
入賞圏内にいて上位を脅かす存在になるのは
関西学院大学4年キャプテンの乾大輔
最年長、筑波大学大学院1年小倉希望
昨年8位入賞の皇學館大學3年乾颯人
国際武道大学3年中臣貴英、筑波大学3年久家俊希
さらにはベテランの大学院生
順天堂大学大学院 村中智彦
東京学芸大学大学院 荒谷亘彦
筑波大学大学院 岡室憲明
あたりでしょうか
しかし混成競技は何が起きるかわかりません
2日間40時間近く戦う訳です
最後まで自分の可能性を信じたものが最後は勝つこの種目
2日間彼らの一挙手一投足に注目していきたいと思います
男子十種競技の日本学記録は2010年国士館大学大学院の右代啓祐(現日本記録保持者)の7930点
大会記録は7773点、元日本記録保持者の金子宗弘(順天堂大学)の記録である
この偉大な二人の記録を更新することができるか、はたまた複数人突破で新次元の争いが起きるか見ものです
どうなる七種競技
男子同様近年参加標準記録も上がり敷居が高くなったにも関わらず
参加者は今まで同様少なくない現状
参加ランキングは以下の通り
5000点オーバーが13人
例年どおり入賞するには5000点は必須でしょうか
筆頭には2連覇中の中央大学ヘンプヒル恵ですが、ユニバーシアードを棄権の後の全日本インカレ
どうでしょうか
優勝候補としては前学生記録保持者
九州共立大4年の山崎有紀
昨年11点差の2位に泣いた雪辱を晴らすことができるか
同時に昨年更新した大会記録の更新にも期待がかかります
ランキング3位は
最上級生武庫川女子大学大学院 西村莉子
昨年3位、一昨年2位と入賞してきている
最後の集大成を有終の美で飾れるか
昨年4位の東京学芸大学 高橋このか
ここまでが表彰台争い筆頭ではないでしょうか
その下には1年生ルーキー
筑波大学、シュレスタまや
立命館大学、上田紗弥花
東京学芸大学、奥村彩音
らがどこまで記録を伸ばせるか
入賞圏内としては
一昨年5位の筑波大学4年伊藤明子
400mHとの兼ね合いも心配だが4年生の意地を見せられるか
同じく4年生の日本体育大学の渡辺歩佳
昨年8位から順位を上げられるか期待。
中央大学4年藤沼朱音も昨年10位、一昨年11位
最後の年に意地を見せられるか
その他入賞圏内としては
環太平洋大学3年松岡絵里
武庫川女子大学2年堂脇優香
2人とも今年ベストを更新した選手日本選手権でも堂脇は6位
七種競技選手は単体と兼ねている選手が多いがこの二人も同じく
どこまで体力を高めてこれているかが勝負のカギ
また、今大会、七種競技に帰ってきた選手
早稲田大学3年 南野智美
一昨年七種競技では7位だが、昨年は400mHで5位
南野は高校時代ヘンプヒル、澤田珠里らと高校七種競技で凌ぎを削りあった選手
インターハイ七種競技3位
今大会も2年ぶりの混成競技で標準突破で出場ダークホースになりえるか
400mHにもエントリー、兼ね合いはどうか
日本大学1年生 栗原理沙
東京学芸大学大学院 津吹アイリらも5000点間近
両選手、走高跳にもエントリーしている
といったところ
また、今大会は先に述べた澤田珠里(昨年5位、一昨年4位)がイギリス留学中のため不在
七種競技もここ数年層が厚くなってきている種目
新たなタレントが現れるか、期待しながら見たいところです。
全日本インカレは9月8日より開催
8,9日に十種競技
9,10日に七種競技が開催されます
ぜひ皆さん、学生のキングとクイーンを決める大会の目撃者になりましょう!
混成競技 コーチ 村山凌一